Yokohama①

<第1ミッション>

待ち合わせは横浜駅のドトール。
彼は寝坊し、私は電車の乗り継ぎを間違えて、
待ち合わせ時間の9時より10分ほど遅れて到着した。

ついてすぐ喫煙コーナーを覗くがいない。
すぐにLINEが入る。
「喫煙コーナーにいるよ。」
え、いつの間に・・。違うドトールあったかな?と思いつつ、
外から中をのぞいたら、ちゃんとそこに彼がいた。
きっと湧いて出てきたんだと、笑ってしまう。

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横浜デートプラン

公園ランチの後の数日は、
イベントやらでバタバタで、
それでも頭の中には常に彼がいた。

恒例になった入浴の画像をインスタに上げる。
私は元気だよって言葉の代わりに。
表のインスタやSNSで、
何か特別なことがある時はお互いに確認が出来た。

それでも1週間も経たないうちに会いたくなる。
会いたい気持ちがつのるばかり。

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すごくあいたくて

都内に出るチャンスがまたきた。
有明での大きなイベントに仕事の関係で行く。
彼がパソコンで仕事の話する?って言ってくれた。

仕事の話もしたしけど、
とにかくあいたい。ただあいたい。

イベントが終わるころ、彼から連絡が入る。
「仕事、まだちょっと終わらなさそう。」

どうしよう。無理させたくない。あせらせたくもない。

帰ろうか・・。でも、ちょっと顔見るだけでもいい。
ぎりぎりまで。。
待ち合わせの時間は決めず、とりあえず彼の会社の最寄り駅に向かうことにした。

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ことつて

夜中にふと目が覚める。
心の中で彼の名前を呼ぶ。
でも、それでも気持ちが落ち着かず、
LINEをしてみる。
「起きているときもあるから、眠れないときは声かけて」という彼の言葉に甘えて。
すぐに返事が返ってくる。
「ちょうど目が覚めた。」
「私が名前呼んだから起きちゃったのかな?」
「そうかもね」

LINEのやり取りで、
彼と自然と、あの日の戯れについての話になる。
気持ち良かったことを正直に話す。
優しくて、
気持ちよくて、心地よくて、
溶けちゃいそうで。。。
そして不安なことも話す。

やり取りをすればするほど
思い焦れていく

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夢の中へ

ほんの数時間だった
とても大切な愛おしい時間

彼は私を癒し続け
私も彼を癒した

彼の腕の中でいろんな話をした。
私の過去の恋愛とか・・。
なんでこんなにも素直に自分の過去の恋愛を話せるのか。
彼が全てを受け止めてくれると思うから。
どういう人生を送ってきたのか、受け止め知ってもらえるのが嬉しかったから。
隠したいと思うことが何もなかった。

彼はただひたすらに私の話を聞いてくれた。
たまにちゃちゃを入れながら。

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逢瀬

私が仕事で都内近郊に出る日に合わせ
彼が仕事を調整してくれた。

彼の仕事は私もかつて目指していたものだった。
長い年月の間に
彼は沢山のことを経験し
成長していた
それがとても眩しかった。

リスペクトがそのまま想いに?

そんな自問自答を繰り返しつつ
気持ちの変化の原因をさぐるという意味のない行為は
自分を追い込いこんでしまいそうだった。

あえばわかる。
自分の気持ちは、あえばはっきりする。
どうしたいのか、どうなりたいのか。
子供じゃないんだから、しっかり受け止めなくては。

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あいたい

彼が電車を降りたとき、
確かに私は冷静だった。
他の共通の友人たちにも会いたくなった。
<みんなで会えないかな。>
そんな風に漠然と考えていた。

彼が私の仕事のことで相談にのってくれるということで、
メッセージのやり取りが続いた。
そして、飲んだ時の彼の深刻な話も気になっていた。
<どうにかできないもんかな。
物理的には無理でも、
彼の気持ちの拠り所くらいになれるかな>

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再会

「久しぶり!」

待ち合わせ場所に立っている彼は、
大分私の記憶からはビジュアル的に程遠い人になっていた。
多分、街中ですれ違っても気がつけなかっと思う。
でも、「久しぶりー」と見せたあどけない笑顔と
聞きなれた低い声に懐かしさがこみ上げてきた。
その声と笑顔だけで、何年もの空白が消え去ってしまったかのようだった。

再会までの経緯も、本当に些細なことだった。
SNSで繋がった友人の先に彼がいた。
ありきたりの挨拶メッセージを送ると、
いきなり、「そのうち飲みにいこー」と返事が返ってきた。
私も、
<ま、いっかー、懐かしいし>
と軽い気持ちで約束を交わした。
そして、会うまでに何度かメッセージのやり取りをして、
お互いの現境遇をなんとなく把握していた。

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