数十年ぶりに再会して、いっしょに夢を見だしてから半年。
ちょうどその頃、夢からお互いが目を覚ましかけた時期があった。
それまでにも、半年間とはいえ、小さな波や葛藤や悩みや嫉妬なんかも、なんどとなく通り過ぎていったこともあったけど、その時は、お互いが本当に、そろそろ目を覚ます時なのかもと思っていた。
GWをはさんだその時期、おたがいが、なんとなくあまり連絡もとらなくなった。
自分をあまり見せないで、相手の事も見ないようにしていた。
深く夢を見すぎたせいで、目の前の進む方向を見失って、目先の小さな事が気になり、その感情がさらなる不信を生む悪いスパイラルにぐるぐると飲み込まれ、どんどん深みに沈んでいった。
彼女も方向を見失い、本来進みたい方向に進んでいるつもりで道を踏み外して、いつのまにか深い闇の中にいた。
その深い闇から逃れるために、おたがい目を覚まそうとしていた。
ところが、連絡をあまり取らなくなって、相手のこともあまり気にしないようにして、ときおりLINEで連絡していると、半年前の出会ったころのような感覚になった。
連絡していることが楽しくなった。
いつも楽しくいるために見ていた夢だったのに、方向を見失って深くもぐりすぎていたため、暗闇まで到達してさらに進む方向がみえなくなっていた。
そんな感じだった。
だれかを好きでいると、生きる事が楽しくなる。
その好き(Like)がふくらみすぎると、自分の欲望や嫉妬など(Desire)がうまれてしまう。
いつまでも、純粋に、好き(Like)でいよう。
楽しい夢を見続けるために。