すごくあいたくて

都内に出るチャンスがまたきた。
有明での大きなイベントに仕事の関係で行く。
彼がパソコンで仕事の話する?って言ってくれた。

仕事の話もしたしけど、
とにかくあいたい。ただあいたい。

イベントが終わるころ、彼から連絡が入る。
「仕事、まだちょっと終わらなさそう。」

どうしよう。無理させたくない。あせらせたくもない。

帰ろうか・・。でも、ちょっと顔見るだけでもいい。
ぎりぎりまで。。
待ち合わせの時間は決めず、とりあえず彼の会社の最寄り駅に向かうことにした。

「向かうだけ向かってみる。いい?終わらなかったら帰るから。」
「了解」

20時に最寄り駅について、カフェで待つ。
顔さえ見れればいい。
一緒に途中まで帰れればいい。
ちょっとだけ触れられればいい。

何時に仕事が終わるかわからない。
タイムリミットもある。
でも、彼のいる街で、
10分も歩かない近い場所にいられるだけでも嬉しかった。
彼の仕事をしている息吹が感じられるのが嬉しかった。

21時前に、仕事終わったと連絡が入った。
カフェを出て、いつもの場所に向かった。

ちょっとお疲れ気味の彼。
無理させてしまったのだと思う。
でも、やっぱり私は彼の優しさに甘えてしまう。
一緒にご飯を食べる時間はある。
エレベーターで他の人がいるのに、私のことをつついて楽しんでる。
もー!って言いながらも、そんな彼が可愛くて。

食事をしながら、
「その爪で引っ掻かれたい・・」
彼は私の爪を見てニヤついてる。

その顔がたまらなく好き。

食事をしながら、
他愛もない話で盛り上がる。
楽しくて、嬉しくて。
大人な会話をしながらも、
心の中は少女のような自分にくすぐったくなる。

いっぱい食べて
いっぱい笑って

彼の会社の最寄り駅。
構内を歩く間、彼にしがみつくように腕を組む。
この駅は大きくていつも迷ってた。
でも、今は違う。
彼と一緒にいるだけで、同じ場所が暖かな空間に変わる。

疲れているはずの彼の笑顔。
私に会って少しは癒しになっただろうか。
私自身、イベント後で疲れているはずだけど
心も体も軽かった。

usa

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