デートの約束

来月、仕事で都内に出る日がある。

今度会えるのはその時。

彼の仕事が終わるまで、少し時間つぶしてという感じで。

でも、

私が時間を持て余さなくていいように、

彼が仕事を調整してくれてる。

毎日毎日忙しい彼。

私に会えるようにしてくれること、

会いたいと思ってくれることが嬉しい。

まだまだ忙しい日は続く。

会ったら、彼をいっぱい癒してあげたいな。

ごめんね

わけもなくひとりでプンプン怒ってて、

心の中で減らず口たたいてた。

可愛くない自分を彼に見せたくなかった。

複雑な気持ちで、彼に少しだけ会って、話しもした。

少しは落ち着いたものの、あんまり変わらなくて。

でも、もし、会わなかったらもっと病んじゃったかも。

それでも彼はそっと見守ってくれてた。

夏の疲れにやられてて、

いつも優しい彼に甘えてしまって八つ当たりしてしまってたのだと思う。

彼の「いやしてあげる」という言葉にも、

「うーん、大丈夫」とかわしてしまい。

さすがの彼も「じゃあ、癒してあげない」って突き放した。

寂しくなって、切なくて、それ以上に申し訳なくて、そのまま返事もできなかった。

ただひたすら仕事に集中した。

疲れもピークを迎えて、

疲れすぎて、苛立ってるエネルギーも無くなって。

そしたらふーっと軽くなった。

ずっと彼はそんな私を気にかけてくれてたのだろう。

週の終わりに「いろいろ大丈夫?」

と、声をかけてくれた。

「大好きだよ」

やっとやっと素直に彼に言えた。

「おれも」

たったそれだけのやりとりも、

大きな励みになる。

夏が終わったら、ふたりの誕生日をお祝いしよう。

優しさに触れ

彼にあった。

ふたりきり、ほんの30分だけの会話。

そっと優しく寄り添ってくれて。

指と指を絡ませて、ほんのちょっと手を繋ぐ。

「私ね、あなたに怒ってたの。」

「何に怒ってた?」

「あれもこれも。いっぱいありすぎて忘れちゃった。」

「そっか。いっぱいあるのか。」

思いを少し伝えただけで、

心がスッと軽くなる。

きっと彼も私のそんな変化に気がついた。

しばらくお互い忙しくて会えない。

「今度いつ会えるかなあ。いつ会おう?」

ふたりで予定を付き合わせて、

会えそうな日を探る。

私に会える日を探ってくれる。

それだけでも気持ちが軽くなる。

たった30分だけど。

彼の優しさがひしひしと感じられて。

幸せなひと時でした。

心が…

頭ではわかっていても、

これでいいと考えて理解できていても、

これがベストだとわかっていても、

心が泣いてる時もある。

誰かのせいでもなく、

私のせいでもない。

ただ、私の心が私の思うままにならないだけ。

そっとこわごわ私の心と向き合ってみる。

どうしたの?

何があったの?

何が問題?

誰かの話を聞くように、

私の心に寄り添ってみる。

「あなたには彼が必要なんだね。

自分の想いを受け止めて、

そしてたくさん泣いていいよ。

私がそばにいてあげる」

高ぶる気持ち

帰宅してから

彼に貸したハンカチを返してもらうのを忘れたことに気がついた。

汗を拭くのに渡したハンカチ。

彼の匂いを染み込ませてもらう魂胆で。

でも、その魂胆は裏目に出て、

私のハンカチを口に当てて吸い込む彼。

汗を拭いては匂いを嗅ぐ。

そのまま返してもらうのを忘れてしまった。

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ミナトミライ④彼の指が

彼は連日の暑さと、

夏祭りの筋肉痛と少し熱中症気味にもなってるのか、

お風呂から立ち上がるのが大変そうだった。

少し寝ようね。時間はたっぷりあるから。

お風呂上がり、彼をうつ伏せにして上半身マッサージする。

あちこち痛いのか、

もーいいー、変わる!と。

彼にマッサージされて気持ち良くて、

でも、その気持ちよさが違う気持ちよさに変わって。

結局、その後は、何度も上り詰めて。

彼の指はなんであんなに器用に動くのか。

彼の指は私のことを知り尽くしてるかのよう。

彼の指さえもフィットする。

その気持ちよさに、

もうダメと言いながらも、

やめないでと懇願してしまう。

彼じゃないと。

そんな風になったのは、彼だけ。

もう一度お風呂に入って、ゆったり浸かる。

今度はホントに少し寝よう。

彼は寝付けないというか、寝たくないみたい。

彼の隣に寝て、彼に半分覆いかぶさる。

彼の脇腹あたりを優しく叩いているうちに、

スヤスヤと寝息が聞こえ始めた。

私も少しそのまま眠ったたと思う。

30分も寝てないと思うけど、

彼はだいぶスッキリしたみたいだった。

少し起きてテレビのチャンネル回して。

でも、また彼の胸の中に戻ってる。

彼の大きな胸に抱きついてるととても落ち着く。