9時間のデイユースもあっという間に過ぎ去ってしまう。
急に寂しくなって、彼にもたれながら甘える。
夢の時間が楽しすぎて、嬉しすぎて、満たされすぎて。
夢に溺れてしまう。
ハナレタクナイヨ
そう思いながら彼の腕に絡みつく。
彼は私の肩を抱いて、
鏡ごしに優しく、楽しげに笑う。
ニヤリと笑う彼の笑顔も好き。
でも、こんな風に満面の笑みはもっと好き。
シャワー浴びて身支度を始める。
部屋を出る時、暗闇の中彼を探してキスをした。
帰りの電車は別々に帰ることにした。
ハナレタクナイから、寂しいから、あえて。
駅の中に消えて行く私を彼はずっと見送ってくれていた。