わけもなくひとりでプンプン怒ってて、
心の中で減らず口たたいてた。
可愛くない自分を彼に見せたくなかった。
複雑な気持ちで、彼に少しだけ会って、話しもした。
少しは落ち着いたものの、あんまり変わらなくて。
でも、もし、会わなかったらもっと病んじゃったかも。
それでも彼はそっと見守ってくれてた。
夏の疲れにやられてて、
いつも優しい彼に甘えてしまって八つ当たりしてしまってたのだと思う。
彼の「いやしてあげる」という言葉にも、
「うーん、大丈夫」とかわしてしまい。
さすがの彼も「じゃあ、癒してあげない」って突き放した。
寂しくなって、切なくて、それ以上に申し訳なくて、そのまま返事もできなかった。
ただひたすら仕事に集中した。
疲れもピークを迎えて、
疲れすぎて、苛立ってるエネルギーも無くなって。
そしたらふーっと軽くなった。
ずっと彼はそんな私を気にかけてくれてたのだろう。
週の終わりに「いろいろ大丈夫?」
と、声をかけてくれた。
「大好きだよ」
やっとやっと素直に彼に言えた。
「おれも」
たったそれだけのやりとりも、
大きな励みになる。
夏が終わったら、ふたりの誕生日をお祝いしよう。