玉響(たまゆら)

「玉響(かぎる) 昨日の夕(ゆうべ) 見しものを 今日の朝(あした)に 恋ふべきものか」

玉響 昨夕 見物 今朝 可戀物

柿本朝臣人麻呂

昨日の夕方、ほんの一瞬遭った人、もう今朝には、恋しくなっていいものでしょうか。

会いたい気持ちをしずめるために、現実の世界に没頭する。

ふたりの秘密のインスタをひらかくと、2時間まえに彼女の書き込みをみつけたりする。

きっと、2時間の間、時折インスタを開きながら、ずっと返事をまっていたんではないだろうかと、切なくなる。

あえて、相手のペースを気にして、リアルタイムの”ことつて”をやめるためのインスタ。

伝えたいことを書き込んでおけば、いつか彼女がみてくれる。
そういう風におもっていたが、リアルタイムが気になってしまう。

ずっとまっている彼女を思い、胸がしめつけられる。

あえて、そんな素振りのない書き込みの返事をする。

そうすることで、自分の気持をしずめているのだ。

たまゆらの つながる時間が いとおしく
会えない時間を 切なくさせる

たまゆら

現実の時間での”ことつて”のインスタ
大抵は30分、1時間、2時間空いてコメントがあがる
そのコメントも
をりふしにつけて
数分ごとに上がることがある
現実の時間の中の
ほんの少しの夢の時間

現実の時間でのそのタイミングは
うたた寝の夢の中で触れ合う玉響

何をしているのか
どこにいるのか
何を想っているのか
ままならぬやりとりにやるせなさを感じることもある
敢えてということもあるだろう
だけどそれは現実の時間を大切に生きるため

「山賎の 麻の狭衣ほすばかり
たまゆら晴れよ 五月雨の空」
右近衛中将雅定

5月じゃないけれど・・・

たまゆら触れよ うたた寝の夢の中

o0250005013325813154

読んでくださってありがとうございます
他の方のブログも読めます★

にほんブログ村 恋愛ブログ 秘密の恋愛へ にほんブログ村 恋愛ブログ 50代の恋愛へ

彼女の名前を呼ぶと

再会した時には、彼女を「○○ちゃん」と呼んだ。

数十年前はなんと呼んでいたかわすれたが、おそらく名字に「さん」をつけて呼んでいたと思う。

最近は、女性を呼ぶときは、それほど親しくなければ、名字に「さん」をつけて呼ぶが、ほとんどは「○○ちゃん」。もしくは名前を呼び捨てにする場合もある。

地域でつながっていて、よく飲む仲間たちみたいな女性は、呼び捨てにすることが多い。
なんとなく、さんをつけて呼ぶのは、よそよそしくて相手に失礼な感じがしてしまう。

なので、おそらく、彼女と再会した時は、自然と「○○ちゃん」と呼んだ。
久しぶりにあう親しい友だち。嗜好が同じ往年の仲間、という感覚でそう呼んだ。

次に大森であった時に、「ちゃん」を付けずに呼び捨てで名前を呼んだ。
自分としては普通の流れだった。
親しみを込めて、よそよそしく感じる「ちゃん」をつけずに、親しみを込めたつもりだった。

普通の友達や仲間であれば、なんのことはない呼び捨て。

彼女と体を合わせながら呼んだ呼び捨ては、自分の中の感情の何かを揺さぶった。

それが何なのかわからないが、名前を呼ぶことによって、夢の中の彼女が夢から抜け出して、俺の中で現実を大きく占めてしまうような、そんな予感のような感覚が、夢を長く続けられなくしてしまうような気にさせたのかもしれない。

それ以降、呼び捨ても、「○○ちゃん」も、使わなくなった。

実際の会話だけでなく、インスタやLINEの会話でも、怖くて使えなくなった。

クリスマスの前に、インスタでのやり取りに不自由を感じて、久しぶりにLINEで会話をしているときに、「○○ちゃん」と呼んでみた。

彼女はLINEでの会話の時には、俺を「○○くん」と呼ぶ。
それに呼応して呼んでみた。久々に呼ぶのは照れくさかった。

女性の名前を「○○ちゃん」と呼んで、照れくさいと思うなんてことはなかったのに。

今度会ったときには、呼び捨てに挑戦してみるつもりだ。

愛しさを隠して、夢の中にいられるように。平常心で呼ぶ。

 

o0250005013325813154

読んでくださってありがとうございます
他の方のブログも読めます★

にほんブログ村 恋愛ブログ 秘密の恋愛へ にほんブログ村 恋愛ブログ 50代の恋愛へ

 

Shibuya Night — III

せまい湯船に一緒につかってじゃれ合う。

彼女が先に浴槽を抜け出して、手で泡立てたソープで体を洗い始めた。
それを浴槽からじっと見ている。
微笑みながら、目をそらさずに視線をあわせたまま体を洗う彼女。

彼女にうながされて浴槽をでると、その泡の手は俺のことを洗い始めた。

そっと、やさしく焦らすように。
いつも俺がやっている仕返しをされているようだ。

からだの感覚が敏感になり、むずむずしているところを彼女に悟られた。

ベッドに入ってからは反撃を開始。

彼女の両手を片手で束ねて頭の上で固定して、もう片方の手で彼女のバスタオルをはがす。
そして、全身を指と唇でそっとまさぐる。

彼女の中に入ってからも、そっと動く。しばらくそっと動いてから一旦とまる。

「そのまま中にいて」

しばらく、やわらかく、あたたかいやさしさに包まれていることを堪能する。

そして、彼女が上に回り反撃がはじまる。

彼女の指と唇が、仕返しをするようにそっと、体中をまさぐる。
自然と身がよじれるほど気持ちがいい。
しばらく、されるがままに、息遣いがあれるほど快楽におぼれる。

そのうち、彼女が上にまたがり、そのまま彼女の中へと入る。

彼女はゆっくりと腰を動かし、だんだんと激しくなる。
快楽にまかせ目をとじる。彼女は腰を擦り付けるように激しくあえぐ。

夢の中で夢を見ているような快楽というか悦楽。

そのあと、ふたりとも上半身を起こしたまま体をあわせたりした記憶のカケラがあるが、あまりよく覚えていない。

気持ちが良かったことだけは覚えている。

 

 

胸の上に彼女をのせたまま、両腕で抱きしめていた。
胸をあわせ、体のすべてを密着させて、気持ちをあわせるように、彼女の中に入ったまま、ひとつになってだきしめていた。

ずっと、彼女の中にはいったまま。
離れずにずっと一緒にいた。

 

溢れる思い

簡単には夢の中に行けないもどかしさに焦れ泣く夜もあった

逢えなくてもふたりの想いが重なる”時”もある

インスタでのメッセージは便利だけど

会話となるとコメントがあちこちに飛んで

かえって面倒になる

「LINEにする?」

久しぶりにLINEで時間を共有する

一緒に行きたいところがある

そんな話をする中

彼が私の名を呼んだ

初めて結ばれた大森での夜に

彼が私の名前を呼んでから

ずっと彼は私の名前を口にも文字にも出さなかった

それは特に気にはしていなかったけど

久しぶりに目にした自分の名前

なんだかとても照れくさかった

 

彼とは再会してからもうすぐ2ヶ月になる

もっと長い気がする

それは35年暖めていた何かがあったから

夫婦だとか夫婦じゃないとかの次元でなく

不思議だけど不思議じゃない

運命とか未来とか時間にさえ左右されないで繰り返しているDNAの記憶のような

彼のつぶやくことばが

すとんと私の心に届く

魂のえにし紡ぎ結う

ふたりの想いが重なる

出会えてよかった

形など関係ない

この宇宙での繰り返し

彼と私はつながっている

 

眠っていても彼への想いがあふれ出てくる

眠い目を擦りながらも

その気持ちを綴り残しておきたくて

 

 

楽しいクリスマスを

【月】

 

o0250005013325813154

読んでくださってありがとうございます
他の方のブログも読めます★

にほんブログ村 恋愛ブログ 秘密の恋愛へ にほんブログ村 恋愛ブログ 50代の恋愛へ

なんで

夕方、夫からの連絡。

「友達と仕事の打ち合わせをしてから飲むから遅くなる。」

そして23:00を回った頃、再び連絡。

「今日は朝帰りコースになるけどいい?」

いいも悪いも・・・。

もんもんとする。

それならそれで私も彼のところに行けたのに。

今からじゃもう都内に行ける電車もない。

そう簡単には夢の中には行けないもどかしさ。

今日は朝からずっとそわそわしてた。

原因はこれだったんだ。

もっと早くわかっていたら。

仕方ない。

明日は仕事も入ってる。

ひとり彼のことを想って眠るだけ。

o0250005013325813154

読んでくださってありがとうございます
他の方のブログも読めます★

にほんブログ村 恋愛ブログ 秘密の恋愛へ にほんブログ村 恋愛ブログ 50代の恋愛へ