ふたたび大森

仕事終わりのデートは、いつものところで待ち合わせ。

最初にここで待ち合わせをして、軽く食事をしたことから始まった。

そして次のデートは大森。

そして、あれから3ヶ月、ふたたび大森へ。

ホテルに向かう道も、前回と同じように間違えた。

前回はどんな話をしながら歩いていたんだろうって思い出しても、きっと同じような話をしていた気がする。

違うのは、初回の大森の夜を過ごす前か後かというところ。

そんな事を話しながらたどり着く。

部屋に入って、服のままじゃれて、少しずつ脱がしてベットに。

全部脱がしていたずらしてから、お湯のたまったバスルームへ。

お互いの手に泡をつけて洗いあって、ふたたびベットに。

デイユースの感覚で、ちょっとゆっくりしていた。

彼女が、化粧しなきゃ、と言い出す。

しまった、そんなに時間はなかったんだ。と、思い出す。

しょうがなく彼女をベットから立たせようと両手を差し出す。

両手に捕まる彼女を、そのまま抱きしめてキスをしながらベットに倒れこむ。

ああ、やはり予定の時間を超えてしまった。

ふつうのデート?

彼女がまた東京に出てくる。

時間を合わせて、またふつうのデートを。

就業時間が来るのを待ちながらブログを書く。

どんないたずらをしようか考えながらブログを書く。

もうこんな気持ちで、普通のデートになるかな?

久しぶりのふつうのデート

明日は彼女が仕事で東京に出てくる。

時間を合わせて、仕事終わりにふつうのデート。

場所は、彼女と再会後初めてふつうのデートをした街。

ブログの書き込みやいろんなことを話したい。

雪も大丈夫そうだ。仕事を早めにきりあげよう。

 

ふつうのデートできるかな?

 

 

 

 

きもちの起伏

彼女に落ち着け、ゆっくり行こうと言う。

ゆっくりしていると、こちらが走りたくなる。

走り出すと、駆け抜けてしまいそうな気がする。

ゆっくり行こうと、自分に語る。

どんな気持ちをブログに残すかもわからなくなる。

仕事が忙しくなったのにかまけて、仕事ににげてみる。

彼女が仕事で東京に出てきている。

仕事を早上がりしてしまうおうかとも思う。

彼女のフェイスブックに隠されたメッセージ。

おれのそんな気持ちを知ってか知らずか、俺にはゆっくり行こうと伝わってきた。

走らず、焦らず、ゆっくり行こう。

楽しい夢をいつまでも、ゆっくりと楽しむために。

ありあけ 人の欲

シャワーをあびながらキスをして

ベッドに裸のまま腰かけてキスをして

ベッドに入ってキスをして

肌の温もりをあわせてキスをして

彼女が上になりキスをして

唇以外にもお互いキスをして

なんだか、すごくゆったり気持ちよくすごせて

いつものような激しい欲望ではなく

落ち着いたしあわせというか

やすらぎというか

そういう空気につつまれていた

ビュッフェで食欲を充しすぎたせいか

そんな静かな安らぎを欲していたのかもしれない

ゆるりと抱き合いながらしばらくじっとする

彼女の中にいれた中指を抜こうとすると

「抜かないで」と彼女。

激しく動かすわけでもないが、彼女の暖かさをゆっくりと、しっかりと感じながら、そのまま抱き合っったままゆったりと時をすごす。

なんだか、本当に夢の中にいるような、現実のカケラのない空間と時間。

なにをするわけでもなく、したいわけでもなく、一緒に過ごしている時間が、その空間が、なんでもない幸せとして

染み込む。

頻繁に会えるわけでもないから、あった時にはアレもコレも。

そんな事は必要なかったんだ。

たまにしか会えないから、あっている時間と空間を、じっと一緒にいるだけで幸せなんだ。

食欲、性欲、睡眠欲

欲とは、人が生きて行くために必要な行動力の源。

そんな欲を超越した、「なにもしないやすらぎ」の幸せを感じたような気がした。

ありあけ 脱がさない

ベットに腰かけて、服を着たままの彼女を、ゆっくりながめる。

この後、一糸もまとわなくなるだろう彼女を頭の中で重ねながら、ゆっくりながめる。

服を着たままの彼女を引き寄せて、腰に手を回して、胸に顔をうずめだきしめる。

華奢だけど、やわらかい彼女の感覚が伝わってくる。

やわらかくて、いい匂いがして、暖かくて、落ち着く。

服をぬがさないで、そのままの彼女を楽しむ。

もうしばらく、そのままでいたいが、いつも、どうしても脱がしてしまう。

そして、肌をあわせて、肌の温度を肌と唇で感じて、シャワーを浴びた。

ありあけ 夫婦のように

ビュッフェで食事をしてから、部屋に向かう。
先に彼女がチェックインしてあるので、そのままエレベータで最上階へ。

ベイエリアを見渡せる高層ホテルの最上階。

都会を見下ろしながら、いろいろな話をする。
年末からお正月の話し。
今日なにしてた?という話し。
下界に駐車してある車がパトカーに職質されてる話し。

しばらく会わなかった期間にあった、心の葛藤や、インスタでのやり取りなどにはあえて触れずに、どちらも切り出さずに、ごく自然な時間が過ぎる。

あえてそういうつもりではなかったが、自然と、長年連れ添った連れ合いのような、ごく普通の時間が過ぎる。

彼女も、その期間の話題は特に切り出す風でもなく、普通に装っているようだ。

おそらく、実際の夫婦が何かの用事で、こんな部屋に2人で居合わせたとしても、こんな風に普通の時間が流れるのだろう。

普通の夫婦のようだな。
そう思った。

ひょっとすると、時空を超えた別次元の、ふたりが本当の夫婦になっている次元に迷い込んだのか、という錯覚を楽しんでみたりする。

その自然さが心地よくて、あえてその普通を楽しんでいた。

ありあけ 久しぶりのデート

彼女が、日曜日の午後までの用事があり外出し、夕方から夜まで時間が作れそうだ。

こちらの日曜の用事を調整して、久しぶりにデートができそうだ。

正月をはさんで、現実に押しつぶされそうになっている彼女。

およそ1ヶ月ぶりのデートなので、夕方からの少ない時間だがなにをしようかと思案する。

そうこうしているうちに、午後までの予定がお昼にはおわってしまいそうだという連絡。

なにをするかのバリエーションがふえた。

デートの前日。午前中の予定もなくなり、昼からフルでデートできることになった。

会えない、会いたいと、あせらなくても、ちゃんと夢は用意されている。

昼から夜まで。

必然的に、デイユースというキーワードが2人の中に浮かぶ。

さっそく彼女が予約をしてくれた。最上階のダブル。

さあ、ビュッフェでも食べて、半日ゆっくりしよう。

あたたかい

彼女と肌をあわせて抱き合うと、あたたかい、やさしい、とてもよい気分になる。

抱きしめるのも、なんだかちょうどいいサイズで、いつもまでも裸のまま肌をあわせて抱いていてたくなる。

そして、彼女もずっと、そうしていてくれる。

なにをしなくてもいい。ずっとくっついていよう。

週末

年が明けて初めてのデート。

年末から年始の非日常な日常。

会いたいという気持ちを口に出すと壊れてしまいそうな彼女の思いを、気づかないように、気づいて見えないように、自分自身も無意識の意識の中に閉じ込めて、気づいていることに気づかないように。

そんな複雑な気持ちを吹き飛ばす。

週末昼間のデートの時間が作れた。

お互いの予定の変動や調整が、いい方向に夢をつれてきてくれた。

さあ、昼間からなにをしよう。

カラオケもいいなと彼女とも話した。

しかし、デイユースで溺れて潜ったままになるような気もする。

青の洞窟から、ほぼ1ヶ月。

さあ、なにをする?