夢を見ている。
目が醒めればいつでも現実は、普通の顔をしてそこにある。
夢を見ている。
夢の中では、ふたりは、高校生にも恋人同士にも夫婦にもなれる。
はにかみながらも、情熱的な彼女。
胸のキズや、過去の生き方を、俺の肩にちょこんと頭を乗せながら、ゆっくり静かに語る彼女。
自然に、
普段からずっとこうしていたように、
彼女との時間はすんなりと、自分の心地よい場所におさまる。
いつまでもこうしていたい。
いつまでもこうするために、僕らは夢をみる。
夢からさめて日常を繰り返しても、
また、いつでも、
いつまでも、夢の中で踊ることができる。
なぜ、こうもすんなりと、今までずっと一緒に過ごしてきた人といるような、心地よい安心感に包まれるのだろう。
ひょっとすると、僕らが気づくよりもずっと前から、すでにふたりは夢の中で一緒に過ごしていたのかもしれない。
いままで繰り返し見ていた夢。
これからいつまでも続く夢。
その夢の中にいることに、ただ気づいただけなのかもしれない。
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