恋の始まり

グループLINEで彼からコメント。

それにはスタンプで返信。

でも、個人の方は待てどくらずど既読にならず。

夜中に目が覚めたら、返信が入っていた。

*

*

*

恋してるんだよね。

片時も彼のことが忘れられない。

*

*

*

彼に再会して数日後、

夫と車でドライブに出かけた時だった。

助手席からの車窓を眺めながら、

想うのは彼のことだった。

「今日はご機嫌だね」

夫もそんな私を何も知らずに微笑ましく見ている。

私は恋をしている。

どうしようという気持ちより、

それが嬉しくて仕方なかった。

*

*

そのドライブの前。

私は寝付けなかった。

彼にLINEで呼びかけてみると、

彼から返信が。

そして、その時既に今後の目的がはっきりした。

その目的に向かって、私が出来ることを考え始めていた。

きっとそんな会話をしている中で、

奥底でフツフツと沸き上がる思いに、

お互いに気がついていたのだと思う。

会いたくなっちゃうね。

更年期で眠れない。

添い寝してくれたら寝れるかも。

そんなたわごとに、

彼も腕枕してあげるよ、いつかそれも実現させよう、と。

あなたのことが頭から離れない。

俺もだよ。大丈夫。

ふたりとも大人だから、大丈夫。

なんの根拠もない大丈夫だった。

そうして、私たちは、

私は恋心をつのらせていった。

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