日常の時間

非日常な時間が終わる
不幸せな時間なわけじゃない
親戚、兄弟、母、妻とこなす事は
ごく当たり前のこと
苦でもなく不満もない

それでも
夜になると心が暴走する
意思とは関係なく
脳が彼を追いかける
女は子宮で考えると言うが
その通りなのかもしれない
そこには理性はまるで存在せず
ただ彼にあいたくて
ただそれがしんどくて
眠りの中で彼を探し続けた

やっと日常の時間に戻るのに
彼への想いに歯止めがきかない

年末に問い合わせのあった予約を
4日に押し込んでおいた
ひたすらお客様と向き合うことで
張り裂けそうになる気持ちを
抑えられると思ったから

わかってた
非日常な時間の反動が
大きく襲いかかってくると

ただ待つだけ
日常の時間に落ち着けば
また夢が見れる

彼はそんな私のことを
重々承知してくれて
見守ってくれている

私がその想いを彼に伝えない事も
伝えない理由も
全て分かってくれている

彼があちこちに散りばめたメッセージ
充分すぎるくらいに
彼の想いが私を包みこんでくれて

だから心が暴走しても
じっと耐え忍ぶことができるのだろう

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