たまゆらの逢引

都内を飛び越えて仕事に出た
帰り少し都内の空気を吸いたくて
だったら彼の働く街の空気が欲しいと
仕事帰りに寄るつもりだった

でも、近くに行けば会いたくなる
前もって彼にメッセージしてみると
用事があって早く仕事を上がるという
少し時間を取ってくれることに

少し早めに彼のいる街に着いた
相変わらず人が多い
カフェに入り
今日の仕事のまとめ作業をした

彼から仕事終わりの連絡が入る
タバコ吸ってから行くと再び連絡
焦らされてる?
そしていつもの場所で待ち合わせ

彼とうどんを食べた
最近あった話をして
次回の逢引の話をする

彼に「次はどこかで飲む?」と聞かれ
「ううん、ホテル行く」と答える
彼はニヤリと笑ってたけど
呆れられてるだろう

ほんの1時間のたまゆらの逢引
少しでも触れたら
もっとふれてと気持ちが暴走してしまう
だからひたすらじっとしてる
それをまた今度もなんて無理だ
気持ちを暴走させて面倒臭いことになるよりも
ストレートに伝えた方が精神的にいいから

彼に触れて
彼の吐息を聞いて
彼の心臓の音を聞いて
彼の肌の温もりを感じたいだけ
彼の分厚い胸板と
彼の筋肉質な腕に抱きしめられるだけで
私は幸せだから

そして優しいキスをしよう

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